仕立て屋兼ドレスメーカーのシモン・クレシーの息子として1940年10月23日に生まれたモーリス・レノマは、パリ3区のカルー・デュ・タンプルのすぐ近くにある、ドレスメーカーの工房も兼ねた家族のアパートで、兄のミシェルとともに育ちました。

モーリスは15歳のころから、スエードやローデンを使った、当時では見たことのない典型的な英国風の服を自分で作っていました。

1963年、ホワイトハウス・レノマ・ブティックが16区のラ・ポンペ通りにオープンし、「ジャンソン」の装いを彩りました。ファッションを芸術として捉えたモーリス・レノマは、独創的で大胆なビジョンを表現しました。革新的な素材、大胆な色使い、彫刻的なカットなど、このファミリー・ファッション・ハウスが他のブランドとは一線を画す要素がすべて揃っていました。

レノマ・スタイルは有名になりました。ワイドラペル、深いベント、ストレートショルダーのフィットジャケットに、ローウエストのストレートレッグトラウザーズを合わせたスタイルです。彼はミリタリースタイルのブレザーや、グリーン、ガーネット、バイオレットのベルベットを使ったフィットスーツで、従来のスタイルに挑戦しました。

彼は布地から衣服を切り出し、新たな用途を生み出します。パリの若者、そして政治家や芸術家にとって、レノマ・ブティックは、型破りで妥協を許さない、個性的なファッションを体現する、なくてはならない場所となりました。

1990 年代初頭、モーリス レノマは写真撮影と 400 の白黒フィルムの使用に興味を持ち始めました。
彼は「モドグラフ」という新語を生み出したが、これはファッションと写真の本質的なつながりをよりよく反映していると彼は考えている。

モーリス・レノマは1993年以来、フランス国内および世界各地で写真展を開催し、1997年には芸術文化勲章ナイトを受章しました。